GCC Worldwake GameDay Quarterfinal
by Sato Kouhei
Garden City Convention初のゲームデイと同時に初のシングルエリミネーション方式となったこの大会。
幸いにも、カバレッジを書くマッチを筆者に選ばせてもらえるということなので、一時インターネットで話題となった「あのデッキ」の試合をお届けしたいと思う。
「あのデッキ」とは、通称『コロンビア』と呼ばれる赤白のボードコントロールデッキ。話題になった後に行われたプロツアーサンディエゴでの数々の真新しいデッキの活躍の前に印象が薄くなってしまった感は否めないが、そのポテンシャルは高い。
その「コロンビア」を駆り、4勝1敗1分の6位でスイスラウンドを突破して来たのは、クマノ リョウスケ。GCCの常連であり、このデッキの愛好者でもある。
対するはスタンダードの王者デッキ、ジャンドを使い続けるオオクボ
ヒロノブ。スイスラウンドを無敗(4勝0敗2分の3位)で駆け抜け、決勝ラウンドへ進出。こちらもGCCの常連であり、クマノと同様自身のデッキを愛して止まない「ジャンドの人」である。
スイスドロー最終戦で当たり、その際にはIDを選択した両者の再度のマッチアップ。決着はいかに。
Game1
ダイスロールの結果、オオクボが先手。
両者やや考えてキープを宣言。
初動はオオクボの《朽ちゆくヒル/Putrid Leech(ARB)》。一方のクマノは山、平地、と土地を置くのみ。
オオクボは3ターン目《朽ちゆくヒル》で攻撃し、《稲妻/Lightning Bolt(M10)》のスタック除去をケアしながらパンプを控えて2点のダメージを与え、さらに《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》の沼サーチから《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax(ALA)》を戦場へと送り出す快調な立ち上がり。
返すクマノの初動は、平地セットからの《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye(WWK)》。山をサーチしてマナを確保していく。
続くオオクボのセットランドは《野蛮な地/Savage Lands(ALA)》で、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》はならず。総攻撃をかける。
クマノはブロック無しを宣言し、オオクボ《朽ちゆくヒル》をパンプ。ライフはクマノ11、オオクボ17。
一気にライフを削られたクマノ、山を置いたところで長考。その結果のアクションは《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant(ALA)》。兵士トークンを出してエンド。オオクボの攻勢を少しでも止めたい。
二体の1/1程度の布陣ではオオクボは止まらない。《血編み髪のエルフ》続唱から《稲妻》が捲れ、《巡礼者の目》を除去。そして勢いそのままに、《遍歴の騎士、エルズペス》へフルアタック。
どうブロックしてもこのプレインズウォーカーは死ぬので、クマノは仕方なくスルーし、クマノの場は兵士トークンのみに。
苦しくなったクマノ、《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice(WWK)》をキッカー1でキャスト。そして二枚目の《巡礼者の目》をキャストで山をサーチ。その山を置いてエンド。
畳み掛けるようにオオクボ、こちらも二枚目となる《血編み髪のエルフ》から続唱《終止》で兵士トークンを除去し、フルアタック。
クマノ、《巡礼者の目》で《血編み髪のエルフ》一体をブロック。そして《芽吹くトリナクス》に《稲妻》。オオクボはそれに対応してヒルをパンプさせ、クマノのライフは4、オオクボはライフ15。
何とか打開したいクマノ、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》キャストも、返しのオオクボの《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》でゲームに決着。
オオクボ1-0クマノ
Sideboarding
クマノ
in
4《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》
2《天界の粛清/Celestial Purge(M10)》
1《忘却の輪/Oblivion Ring(ALA)》
Out
4《稲妻》
1《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》
2《遍歴の騎士、エルズペス》
ジャンドの数少ない弱点の一つである、マナベースを攻めるとともに、除去しにくい《芽吹くトリナクス》用の追放系除去を投入。
オオクボ
in
3《ジャンドの魔除け/Jund Charm(ALA)》
2《死の印/Deathmark(M10)》
2《精神腐敗/Mind Rot(M10)》
1《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess(M10)》
Out
4《稲妻》
2《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(M10)》
1《芽吹くトリナクス》
1《終止》
「コロンビア」の動きの遅さを視野に入れ、手札を攻める戦略。《ジャンドの魔除け》は《司令官の頌歌/Marshal’s Anthem(WWK)》の対策にも、トークン対策にもなる。
Game2
お互いに早々にキープ宣言。手札の良好さが伺える。
土地を置くだけの序盤から、ファーストアクションはオオクボの《朽ちゆくヒル》。続くターンもアクションの無いクマノにパンプ込みで攻撃を仕掛ける。
クマノの初動は4ターン目、《ゴブリンの廃墟飛ばし》キッカーで《野蛮な地》を破壊。色マナを攻めながら、速攻でアタックしライフをイーブンに持ち込んだ。
オオクボ、《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit(M10)》セットで少し考えた末、アクション無しでのターンエンドを宣言。
返すクマノのターン、平地を置き、再び《ゴブリンの廃墟飛ばし》をキック。しかしここはヒルを警戒しアタックには行かない。
返すオオクボは土地が止まり、苦しい展開。《朽ちゆくヒル》を立ててターンを返す。
攻勢に出たいクマノ、《ゴブリンの廃墟飛ばし》二体でアタック。これに対しオオクボ、片方を《朽ちゆくヒル》でブロックしてパンプ。
第二メインフェイズにクマノ《復讐のアジャニ》の-2能力で《朽ちゆくヒル》を除去。
オオクボ、土地を引けず、《血編み髪のエルフ》をディスカードしてエンド。
クマノ、《ゴブリンの廃墟飛ばし》で攻撃するもこれは《終止》されるが、第二メインにクマノの戦場に舞い降りたのは《包囲攻撃の司令官》。
オオクボ、これには対処策無くターンを返す。
勝利が見えてきたクマノ、フルアタックでオオクボのライフは9。
どうにかこの場を凌ぎたいオオクボのライブラリートップは《根縛りの岩山/Rootbound Crag(M10)》。
喉から手が出るほど欲しかった土地だが、時既に遅し。
オオクボ1-1クマノ
Game3
お互いにサイドの入れ替え無しで臨む3ゲーム目、両者初手をキープ。
土地を置くだけの1~2ターンが続き、初動はオオクボの3ターン目の《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》。これは見越していたかのように、クマノはすんなりと《忘却の輪》と平地をディスカード。
返すクマノ、《巡礼者の目》で失った手札の補充とマナの確保を図る。
その目論見をあざ笑うかのように、
オオクボ「もう一発」
と、2ターン連続の《荒廃稲妻》。さすがにこれにはクマノ、手札を見つめて考える。その結果、捨てられたのは《包囲攻撃の司令官》と平地。
一気に手札が乏しくなった、クマノ《巡礼者の目》で攻撃し、さらに二枚目の《巡礼者の目》キャストで平地をサーチ。
返すオオクボは《包囲攻撃の司令官》をキャストして盤面を固めに入る。
対するクマノは《ゴブリンの廃墟飛ばし》キックで《怒り狂う山峡/Raging Ravine(WWK)》を破壊。マナと後半アタッカー、二つの脅威を同時に排除。クマノはこのターン、アタックには行かずに次ターンの相手の攻撃に備える。
返すターンのオオクボ、《新緑の地下墓地》を置いて考える。前ターンに土地を壊されなければここで《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》が出たのだが。
オオクボ、意を決してトークン3体で攻撃。クマノはこれを《巡礼者の目》2体でブロック。ブロックされたトークンの一方を生け贄に捧げ、《ゴブリンの廃墟飛ばし》に飛ばして除去。オオクボの場には《包囲攻撃の司令官》本体とトークン1体、クマノの場には《巡礼者の目》1体が残った。
クマノ、三枚目となる《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye》をキャストして平地をサーチ。クマノはこのマッチ何枚このカードをプレイしたのだろうか。そのくらい頻繁に土地を持って来ている印象だ。クマノのエンドにオオクボはフェッチを起動。
オオクボのターン、《新緑の地下墓地》を置いて《血編み髪のエルフ》から《ジャンドの魔除け》。これで《包囲攻撃の司令官》を強化して《稲妻》致死圏内から逃がし、《血編み髪のエルフ》とともに攻撃させる。
クマノは大きくなった《包囲攻撃の司令官》のみチャンプブロックして、エルフの攻撃はスルー。
返しのクマノ、《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M10)》で応戦するも、オオクボの表情には余裕が見られる。
その余裕の元は?
オオクボの次のターン、《包囲攻撃の司令官》での攻撃を、クマノ《悪斬の天使》でブロックするが、二枚目の《ジャンドの魔除け》が手札からキャストされ6/6になり、5点のライフと引き換えにフィニッシャーを失う。
このコンバットトリックに落ち込んでもいられないクマノ、さらに《悪斬の天使》をキャストするも、これは返しのオオクボの《死の印》で即退場。苦しいクマノは元のサイズが見る影も無い「巨大《包囲攻撃の司令官》」の攻撃をチャンプブロックで凌ぐ。
この不利な場をクマノはなんとか《審判の日》で一層するが、対応して二体のゴブリンを飛ばされ4点のライフを失う。
返しに土地を置くだけのオオクボに対し、クマノは《警備隊長/Captain of the Watch(M10)》をキャスト。これは返しのターンを待たずに《瀝青破/Bituminous Blast(ARB)》で退場し、続唱で《精神腐敗》。
残ったトークンで攻撃に出るクマノに、オオクボは返しで《荒廃稲妻》。これでクマノの手札は空になり、決着はトップデッキ勝負に。
クマノ、《ゴブリンの廃墟飛ばし》キックで《野蛮な地》を割り、兵士トークンも合わせてフルパンチ。一方のオオクボは土地を置くのみ。クマノの連続フルアタックでオオクボのライフは5に。お互いライフは5となった。
もう一息で勝利が見えるクマノ、トークン二体でアタックし、オオクボは前のターンに出した《芽吹くトリナクス》で一体を止めライフは4。
しかし返しにオオクボ、《大渦の脈動》で兵士トークンを一掃。《芽吹くトリナクス》の攻撃は《ゴブリンの廃墟飛ばし》でチャンプされるが、オオクボの手札からさらに《芽吹くトリナクス》。
この二体のトカゲに対し、返しのターンのクマノのトップデッキに対抗策はなく、試合終了。
序盤、終盤の要所でのハンデスが効き、オオクボが接戦をものにした。
オオクボ2-1クマノ
オオクボ ヒロノブ Win!
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