GCC 50th Scars of Mirrodin Gameday Quarterfinal coverage

by Kouhei Sato

ミラディンの傷跡で導入された”陣営戦”。カードに刻まれた模様をフィーチャーした、ゲームデイの新しい試みだ。会場には、陣営デッキを使ってプロモーションカードを欲するプレイヤー、ストーリー世界の雰囲気を味わいたいプレイヤーがいる中で、いつものように自分の好きなデッキを使うプレイヤーがいる。

各々の哲学が渦巻いてはいるが、そこにあるのはいつものGCC。各々のスタンスのマジックの楽しみが積み重なって、この日で50回目を迎えた。


GCC 50th Scars of Mirrodin Gameday Quarterfinal
Ryosuke Kumano – Masaya Okamoto

準々決勝。すでにTOP8のプロモーションカードの《鍛えられた鋼/Tempered Steel》を確保しているプレイヤー達にとって、ここから先は己の名誉であったり、意地であったり、そんな無形のもののための戦いになる。

「当たるの初めてですね」と、話しながら席に着く両者。クマノはGCCでは常連中の常連と言って差し支えない、創成期を知るプレイヤーの一人。この日も得意とする「上陸ボロス」を駆りシングルエリミネーションの舞台へ駒を進めた。

対するは最近になってGCCに参加するようになったと言うオカモト。使用デッキは「ナヤ同盟者」。前の週も別の大会でTOP8に進出するなど、結果を残している愛機を「ミラディン軍」仕様にチューンアップして来た。

環境1、2を争う速攻ビートダウン同士のマッチアップ。勝利というゴールに先に辿りつくのはどちらか。

Game1
先手はオカモト。速度がモノを言うこのカードにおいて幸先の良いスタート・・・だが、手札を見ると即マリガン。先が思いやられる。
後手のクマノは小考してのキープ。オカモトも、1マリガンの後キープ。

オカモトの初動は《剃刀境の茂み/Razorverge Thicket》からの《ハーダの自由刃/Hada Freeblade》。

同盟者の黄金パターンに持ち込ませたくない後手のクマノは少し考えた結果、《沸騰する小湖/Scalding Tarn》から山をサーチし、《ゴブリンの先達/Goblin Guide》をキャスト&アタック。誘発能力でめくれた《城壁の聖騎士/Talus Paladin》に苦い顔。

先鋒が除去されずに一安心のオカモト。2ターン目の《ヘイラバズのドルイド/Harabaz Druid》で自由刃を育て、2点のアタック。

先のターンに捲れた《城壁の聖騎士/Talus Paladin》に気が気でないのはクマノ。一刻も早く殴り切るべく《ゴブリンの先達/Goblin Guide》アタック→捲れる《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》。そして第二メインフェイズに土地を置いてマナ同盟者に《稲妻/Lightning Bolt》。ブン回りを防ぐ。
その後《ハーダの自由刃/Hada Freeblade》と《ゴブリンの先達/Goblin Guide》が一発ずつ殴り合った後、先に援軍を追加したのはクマノ。《板金鎧の土百足/Plated Geopede》をキャスト後、《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》で上陸の弾を補充してターン終了。

返すオカモト、《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》で3/4になった自由刃でアタック。ブロック無しを選択したクマノのライフは12。

ここで盤面に目を落とし考えるクマノ。《湿地の干潟/Marsh Flats》をセットして上陸した《板金鎧の土百足/Plated Geopede》でアタック。受けるオカモトはダメージを計算した上でブロックなしを選択。それに対応してクマノ、二枚のフェッチランドを起動。山と平地をサーチして7点ダメージを与え、オカモトのライフは7。さらにクマノ、盤面に《戦隊の鷹/Squadron Hawk》を追加。ライブラリーから二枚の仲間をサーチし、ブロッカーと手札の両面の充実を図る。

返すオカモト、既に見えている《城壁の聖騎士/Talus Paladin》を満を持してキャストし、自軍を強化し、総攻撃。ブロック無しを選択したクマノに8点ダメージを与えダメージレースをひっくり返す。ライフはオカモト15、クマノ4。

一度の戦闘でライフ面で不利に立ったクマノ。じっくり考えた末にキャストしたのは《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》。そして《湿地の干潟/Marsh Flats》をセット後、上陸した《板金鎧の土百足/Plated Geopede》単独でのアタック。オカモトのブロックがないことを確認し、フェッチランドを起動。1点のライフと引き換えに百足を強化し、5点のダメージを与える。戦闘後には追加のブロッカーとして、前のターンにサーチした《戦隊の鷹/Squadron Hawk》を投入し、ターンを返す。

何とか持ちこたえようとするクマノだが、続くオカモトの手は二枚目の《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》。同盟者達がさらに強化され、ブロックせざるを得ない状況に持ち込み、ライフ・盤面の双方でクマノ陣営を壊滅的状況に陥れる。続いてキャストされる《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》とブロッカーが消え失せた自身の戦場を見て、クマノは投了を宣言。

クマノ0-1オカモト

Sideboarding

クマノ
in
1《稲妻/Lightning Bolt》
1《未達への旅/Journey to Nowhere》
1《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》
3《狡猾な火花魔道士/Cunning Sparkmage》
out
4《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》
1《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》
1《冒険者の装具/Adventuring Gear》
同盟者のビートダウンに歯止めをかける除去を追加。特に「首輪魔導士」コンボは同盟者相手に非常に効果的。

オカモト
in
3《タクタクの潰し屋/Tuktuk Scrapper》
1《未達への旅/Journey to Nowhere》
3《コーの火歩き/Kor Firewalker》
out
3《死への抵抗/Withstand Death》
2《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》
2《兵員への参加/Join the Ranks》
重いスペルを抜き、ボロスの装備品や赤い生物対策を投入。

Game2
先手のクマノは苦い顔をしつつも、初手をキープ。一方のオカモトは前の試合と打って変わっての即キープ。

幕開けはクマノの《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》。返すオカモトは《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》をタップイン。

ブン回りパターンではない相手の初動を見てクマノ、《湿地の干潟/Marsh Flats》セット→起動の上陸二回で4点ダメージ。《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》を置いてターンエンド。好調な滑り出しと言える。早くも押され気味のオカモトのファーストアクションは《コーの火歩き/Kor Firewalker》。

だが白い《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》は止まらない。クマノの3ターン目、二枚目の《湿地の干潟/Marsh Flats》。これにはオカモト「強えぇ」。この猫のアタックを、今後の赤いカードをケアしてスルー。それを見てのフェッチ起動。さらにアタック後に《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》。この攻勢にオカモトの口からは「キツい」のひと言。

攻められっぱなしでは厳しいオカモト、《乾燥台地/Arid Mesa》から山をサーチし、キャストしたのは《カビーラの福音者/Kabira Evangel》。このゲーム最初の同盟者をブロッカーに据え、《コーの火歩き/Kor Firewalker》で攻撃に転じる。

2点のダメージなど意に介する様子の無いクマノは、さらに《沸騰する小湖/Scalding Tarn》で上陸。即起動して二度目の上陸。サーチした山からの《稲妻/Lightning Bolt》で《カビーラの福音者/Kabira Evangel》を除去し、《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》を装備した猫でアタック。思い出したように「《復讐蔦/Vengevine》落ちたらどうしよう」とつぶやくが、一気に6点のダメージを与えつつブロッカーの狼を追加してライフ・盤面の両面で優位に。

いよいよ追い込まれたオカモトはせめてものブロッカーに《オラン=リーフの生き残り/Oran-Rief Survivalist》を出すが、クマノのターン、《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》が手ぶらの猫に装備され、そして手札から放たれる《乾燥台地/Arid Mesa》。オカモトは苦笑いしつつも二匹の猫をチャンプブロック。何とか生き延びるも、返すターンに解答なく投了。

クマノ1-1オカモト

Game3
両者キープ。先手オカモトは《剃刀境の茂み/Razorverge Thicket》を置いてエンド。その裏にクマノの《ゴブリンの先達/Goblin Guide》が走るが、捲れたのはGame1のデジャブか《城壁の聖騎士/Talus Paladin》。こいつに良い思い出の無いクマノは苦悶の表情。

ゲームプランが明確になったオカモトは《コーの火歩き/Kor Firewalker》でゴブリンをストップに向かうが、このブロッカーはクマノの長考の末、《未達への旅/Journey to Nowhere》で追放。邪魔者を退けて先達のダメージを通すが、返しのオカモトの手は《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》。この先制攻撃と警戒もクマノには厄介な存在。

何とか突破して《城壁の聖騎士/Talus Paladin》の前に少しでも多くのダメージを与えたいクマノ、《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》キャスト後《沸騰する小湖/Scalding Tarn》セット・起動からの《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》キック、そして総攻撃。まず森が捲れた後にオカモトは先達をキャッチ。合計で7点のダメージを与え、クマノはターンを返す。

続くターンのオカモト、満を持しての《城壁の聖騎士/Talus Paladin》で《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》を強化しつつライフを獲得。

ますます固くなったオカモトの盤面を前に、クマノ熟考。《コーの空漁師/Kor Skyfisher》で平地を戻し、山をセット。そして《ゴブリンの先達/Goblin Guide》二枚。隙あらば一気に倒しにいける陣容を整えてターンを返す。

しかし、その目論見を阻むような《オンドゥの僧侶/Ondu Cleric》、《ヘイラバズのドルイド/Harabaz Druid》と同盟者の連打。計7点のライフと合計4つの+1/+1カウンター、そして絆魂を得た二体の同盟者でのアタック。これを受けるクマノ、先達二体と空漁師で聖騎士を打ち取るが、盤面・ライフレースともに大きく不利に。逆転を託した《狡猾な火花魔道士/Cunning Sparkmage》をキャストし、ターンを返す。

返しのオカモト、《カビーラの福音者/Kabira Evangel》キャストは、対応して火花をオンドゥへ撃ち込まれライフゲインはならず。《未達への旅/Journey to Nowhere》キャストで《狡猾な火花魔道士/Cunning Sparkmage》を排除し、プロテクション赤を得た6/6絆魂の《カザンドゥの刃の達人/Kazandu Blademaster》でアタック。これを通してライフはクマノ10に対し、オカモト28。圧差である。

クマノ、《戦隊の鷹/Squadron Hawk》をキャストしせめてものブロッカーを用意するが、返しのオカモトの《ハーダの自由刃/Hada Freeblade》、《タクタクの潰し屋/Tuktuk Scrapper》の連打で全軍がプロテクション白と赤を得たところで、クマノ投了。

クマノ1-2オカモト

オカモト マサヤ Wins!

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