Category: カバレッジ


Magic 2011 GameDay Final coverage

Magic 2011 Gameday Final coverage

by Kouhei Sato

ゼンディカー発売後から制定された、スタンダードの祭典ゲームデイ。いつもの大会であったり、ショップであったり、それぞれのコミュニティの頂点を争うこの大会。シングルエリミネーションの決勝ともなればさぞかし緊張感が漂うのだろうと思いきや、勝ち残った二人が二人なだけに、終始和やかな試合となった。

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Magic 2011 Gameday Final
HIdeaki Noya – Ryousuke Kumano

「蘇生ジャンド」のノヤと、「上陸ボロス」のクマノ。それぞれのデッキと、戦いぶりについては準々決勝・準決勝の模様を参照していただきたい。

ここのところの「遅い」スタンダード環境の中では異彩を放つ速攻ビートダウンデッキ同士のマッチアップとなった決勝戦。殴り合いを制するのは果たして。

Game1
最近マジックをプレイできていなかったと言うノヤは

ノヤ「浦島太郎でここまで来ました」

と、口は軽やかだが、先手を取りながらも初手に恵まれず、マリガン。対するクマノは元気よくキープを宣言。

初動はクマノの1ターン目、《沸騰する小湖/Scalding Tarn》からの《ゴブリンの先達/Goblin Guide》が走って先制パンチ。ノヤも2ターン目に《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》をキャストし、その裏のクマノは《板金鎧の土百足/Plated Geopede》と、お互いに好スタートを切る。

ゲームが大きく動いたのは3ターン目。《獣相のシャーマン》の能力で《朽ちゆくネズミ/Rotting Rats》をサーチし即キャスト。この一連の流れで墓地に《絞り取る悪魔/Extractor Demon》と《復讐蔦/Vengevine》を送り込みつつ、クマノに《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》を捨てさせる。
一方のクマノは《乾燥台地/Arid Mesa》を置いて即起動。《地震/Earthquake》X=2でノヤの盤面を一掃しつつ、唯一戦場に残った《板金鎧の土百足》の一撃を叩き込んでノヤのライフを一桁に落とし込む。

ライフ・盤面ともに苦しくなったノヤ。《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》をキャストするが、その上をクマノの《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth,
Knight-Errant》のサポートと上陸で巨大化した《板金鎧の土百足》が飛び越え、ノヤのライフはわずかに3。

《絞り取る悪魔》を蘇生させて、飛行付与のプレインズウォーカーだけは処理するノヤ。返しの《板金鎧の土百足》は《朽ちゆくヒル》のチャンプブロックで防ぐが、クマノは第二メインの《イーオスのレインジャー》キャストで《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》二体を手札に補充する。

ここで《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》を持ってこなかったと言うことは・・・?

力なくブロッカーを立ててターンを返すのみのノヤに対し、クマノのラストターン、フェッチランドで上陸した二体の《ステップのオオヤマネコ》、《イーオスのレインジャー》が手札に抱えていた《ゴブリンの奇襲隊》のキックで戦場を駆け抜けてゲームを決めた。

ノヤ 0-1 クマノ

Sideboarding
ノヤ
in
2《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch》
2《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
3《破滅の刃/Doom Blade》
2《強迫/Duress》
out
3《恐血鬼/Bloodghast》
1《絞り取る悪魔》
1《獣相のシャーマン》
1《朽ちゆくヒル》
1《よろめく死体/Shambling Remains》
2《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
攻撃を捌く・押しとどめるカードを投入。アウトはブロッカーにならない《恐血鬼》以外は広く浅く。

クマノ
in
2《天界の粛清/Celestial Purge》
out
1《地震》
1《流刑への道/Path to Exile》
蘇生対策に有効な追放系除去を追加。

Game2
両者、初手を見つめ考えながらもマリガンなしでのスタート。

後手1ターン目のクマノの《ステップのオオヤマネコ》をノヤが《朽ちゆくネズミ》で迎え撃つ。このネズミはお互いに蘇生生物(《絞り取る悪魔》と《地獄の雷/Hell’s Thunder》)を捨てさせつつ、次のターン《ぐらつく峰/Teetering Peaks》で大きくなったネコの攻撃をチャンプ。

序盤をのらりくらり捌きたいノヤは、手札破壊とゲームプランの組み立てを兼ねて《強迫》をキャストし、《流刑への道》を抜く。返しの《ゴブリンの奇襲隊》キックに加えフェッチランドで二回上陸したネコも《破滅の刃》で除去して、致死量のダメージを受けずにターンを稼ぐ。
そして隙を見ての《絞り取る悪魔》蘇生でダメージを与えていく、ノヤが完全にコントロール側に立つゲーム展開。

長引くとノヤの墓地リソースが機能し始める。そうなる前に早くダメージを重ねたいクマノは《イーオスのレインジャー》で《ステップのオオヤマネコ》、《ゴブリンの奇襲隊》と弾丸を補充。

受けるノヤはブロッカーに《マラキールの血魔女》を立てるが、お構いなしに攻め込むクマノ。《ステップのオオヤマネコ》、《ゴブリンの先達》、《ゴブリンの奇襲隊》キックと立て続けにキャストし、フェッチランドの上陸二回のオマケ付きで総攻撃。ここでノヤはネコを止めてライフを守るよりも、頭数を減らすべく《イーオスのレインジャー》を血魔女でブロック。プロテクションで一方的に打ち取ったものの、ノヤのライフは一気に致死圏の4に。

さらに続くクマノのターン、《地獄の雷》を蘇生。上陸できなかったネコを除いて総攻撃。《地獄の雷》は《マラキールの血魔女》で相討ち、《ゴブリンの先達》を《稲妻》で除去するノヤ。撃ち漏らした《ゴブリンの奇襲隊》二体の攻撃が通り、ノヤのライフは2と風前の灯。

その返しの《強情なベイロス》で幾許かのライフとブロッカーを得たノヤだが、このビーストは《流刑への道》で退場。続いて用意した《復讐蔦》は、クマノの《ゴブリンの先達》と《稲妻》の前には力不足だった。

ノヤ 0-2 クマノ

マジック2011ゲームデイの覇者はクマノに決定!

Congratulation クマノ リョウスケ!!

Magic 2011 GameDay Semifinal coverage

Magic 2011 Gameday Semifinal coverage

by Kouhei Sato

GCCのM11ゲームデイ。前口上はさておき、準決勝の模様をお伝えしよう。

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Magic 2011 Gameday Semifinal
Yuuki Matsumoto – Ryousuke Kumano

友人の紹介で最近GCCに参加するようになったというマツモトのデッキは、ヴァラクートに青がタッチされた独特のデッキ。致命的スペルをケアする《マナ漏出/Mana Leak》と、キーパーツをより速く掘り当てる《予感/Foresee》の為に青が足されている。当日朝に組み上げたというこの独自チューンのこのデッキを携え、スイスラウンド・準々決勝合わせて落としたゲームは1つのみと、破竹の勢いで勝ち進んできた。

迎え撃つのはGCC初期からの常連の一人であるクマノ。今回メタゲームを読んで選択したデッキは赤白上陸ボロス。一時はトップメタの一角になりながらもここ最近は下火になっていたアーキタイプで、構成自体はM11が入った後もほとんど変化は無いが、速攻デッキが強い環境になってきたこともあり、的確なデッキ選択と言える。スイスラウンド一回戦こそ落としたものの、その後をしっかり勝っての決勝ラウンド進出。

スタンダードの王者と、王を狙う刺客の一戦。

Game1
マツモト「3時にデッキ作ったから眠いです」

その眠気が影響したのか、ダイスロールの結果先手はクマノ。

やや苦い表情をしながらマリガンを宣言するクマノに対し、マツモトは長考。相手のデッキを踏まえた上で、思考を巡らせながらもキープを宣言。
クマノも1マリガンでゲームが出来るハンドを引き入れたようだ。

1ターン目に《ぐらつく峰/Teetering Peaks》を置く、決して良くないスタートのクマノ。初動は2ターン目の《板金鎧の土百足/Plated Geopede》。

その返しに《不屈の自然/Rampant Growth》をキャストし、着々とマナ基盤を構築するマツモト。土地が置けず1点クロックのみのクマノを尻目に、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》を置きつつ《耕作/Cultivate》で順調なマナ加速。

一刻も早く致死圏にライフを落とし込みたいクマノだが、土地が置けない。代わりに引き込んだ《ゴブリンの先達/Goblin Guide》でクロックを刻むも、この時点でのマツモトのライフは16。ゴールは果てしなく遠く、ゴブリンが相手に渡した土地でさらにゲームが難しくなる。

相手は遅いがこちらは最速。4ターン目にしてマツモトの場に《原始のタイタン/Primeval Titan》が登場。《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を二枚サーチし、ターンを返す。このターンエンドにクマノ、自らの《ゴブリンの先達》に《流刑への道/Path to Exile》。土地詰まりを打開するとともに、タイタン用のもう一枚の《流刑への道》の存在を色濃く匂わせる。

続くクマノのターン、予定調和的に《流刑への道》でタイタンを追放するも、依然としてクロックを増強できない。しかもこの《流刑への道》は相手に追加の山をプレゼントしてしまっている。

フィニッシャーこそ失ったものの、十分な手札とライフを残して5ターン目を迎えたマツモト。《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》を二枚置いてからの山セット、《砕土/Harrow》キャスト。さらに二枚の《カルニの心臓の探検》を起動して、計算するまでもない膨大なダメージをクマノに叩き込んで第一ゲームをものにした。

マツモト 1-0 クマノ

マツモト「タイタン出した返しに《反逆の印/Mark of Mutiny》あったら危なかったですよ」
クマノ「なるほど」

と、第一ゲームを振り返りながらのサイドボーディング。

Sideboarding
マツモト
in
3《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
4《稲妻/Lightning Bolt》
out
1《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
3《予感》
3《マナ漏出》
ボロス相手に遅いカードをアウトし、猛攻を捌く軽量除去と、ライフゲイン兼壁役となる《強情なベイロス》。

クマノ
in
2《コーの火歩き/Kor Firewalker》
3《魔力のとげ/Manabarbs》
out
1《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》
1《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
1《地震/Earthquake》
2《流刑への道》
相手のビッグアクションに効果的な《魔力のとげ》を投入。

Game2
先手のクマノはまたしても1マリガン。一方のマツモトはダメージ計算、ゲーム展開を組み立てながら、やや考えてのキープ。

開始早々に戦場に降り立つ《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》。2ターン目には山を置いて2点アタックしつつ、《板金鎧の土百足》を追加する好調な立ち上がり。

受けるマツモトは、これに対し除去手段を持たず、《カルニの心臓の探検》を置くが、その返しに《湿地の干潟/Marsh Flats》セットから起動で一挙9点のダメージを受けてしまう。追い打ちを掛けるクマノはこのターンさらに《コーの空漁師》で次ターンの上陸のタネを回収しつつクロッカーを増やす。

あっという間にライフが危険水域に達してしまったマツモトだが、尚も二枚目の《カルニの心臓の探検》でマナ加速を行うのみ。返しにクマノの手札からフェッチランドが置かれるのを見て、カードを片づけた。

マツモト 1-1 クマノ

SIdeboarding
マツモト
in
3《マナ漏出》
out
2《ゼンディカーの報復者》
1《耕作》
Game1後の入れ替えよりもさらにスピードへの対応を意識した入れ替え。

クマノ
in
2《テューンの戦僧/War Priest of Thune》
out
2《コーの火歩き》
相手の火力よりも、《カルニの心臓の探検》ケアを重視か。

Game3
先手のマツモト、初手を開くや否やマリガン。「きちー」との声とともにシャッフル。
対するクマノは初手をキープ。マツモトも、1マリガンで留める。

Game2のリプレイを見ているかのような《ステップのオオヤマネコ》→《板金鎧の土百足》の最速スタートのクマノ。異なるのは2ターン目に置いた土地が《乾燥台地/Arid Mesa》ということ。これ以上無い理想的な立ち上がり。

ここまで2ターン続けて土地を置くのみのマツモト、3ターン目のメインフェイズで小考。ゲームプランを考えた結果《カルニの心臓の探検》を置きターンを返す。それを見て、さらに攻勢をかけるクマノ。《ぐらつく峰》を置いてのアタックで3ターン目にしてマツモトのライフを9に。そして《テューンの戦僧》で《カルニの心臓の探検》を割り、妨害しながらもクロックを増やす。

マナ加速の手段を奪われ、ライフ・盤面両面で苦しくなったマツモト。《強情なベイロス》をキャストし流れを引き寄せようと目論むも、このビーストは返すクマノの《流刑への道》で退場。そして、《湿地の干潟》セットからの《地獄の雷/Hell’s Thunder》を加えた総攻撃が、ベイロスがもたらしたわずかなライフごとマツモトのライフを奪い去った。

マツモト 1-2 クマノ

マツモト「ボロスはメタ外だった・・・。朝まで《強情なベイロス》のところが《紅蓮地獄/Pyroclasm》だったんで、そこが裏目でした。」
クマノ「最後まで《稲妻》撃たれなかったのも大きかったですね。初手が本当に強かった・・・。」

見事、刺客が王の首を取った。

クマノ リョウスケ Wins!!

Magic 2011 GameDay Quarterfinal coverage

Magic 2011 Gameday Quarterfinal coverage

by Kouhei Sato

ゲームデイ、とはいうものの、記念のプロモーションカードが配られる以外にはいつものGCCと変わらない、参加する誰もがゲームを楽しむ風景がそこにはある。

筆者の希望でカバレージ卓に呼んでもらったのは、共にGCCの常連であり、そして共に初のカバレージマッチという二人。

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Magic 2011 Gameday Quarterfinal
HIdeaki Noya – Daichi Ganaha

ノヤのデッキは「蘇生ジャンド」とでも言うべきか。《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》で蘇生持ち生物や《復讐蔦/Vengevine》を捨て、墓地から蘇ったクリーチャーでビートダウンするデッキだ。一度このエンジンが動き出すと息切れすること無く殴り続けることが出来る。

一方のガナハのデッキは説明不要のTier1、ヴァラクート。M11参入以降、このデッキをトーナメント会場で見ない日はないと言えるほどのトップメタに上り詰めた、環境屈指のデッキパワーを誇るデッキ。

和やかな雰囲気の中、試合開始。

Game1
ダイスロールの結果、先手を取ったのはガナハ。

ノヤ「今日ダイス弱いんですよね」

1ターン目は《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》、《野蛮な地/Savage Lands》とお互いに自らのデッキを象徴する土地を置くスタート。初動はガナハの《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》。対するノヤも《沸騰する小湖/Scalding Tarn》起動からの《獣相のシャーマン》。構成によってはこの凶悪システムクリーチャーをメインで処理する手段に乏しいヴァラクート。この生物がどれだけ仕事をするかがゲームのカギとなる。

となれば最速を目指すしかないガナハ、《不屈の自然/Rampant Growth》キャストで森をサーチし、《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》を置いてターンエンド。《カルニの心臓の探検》の起動条件をいつでも満たせる構え。

少しでも動きを妨害したいノヤ、《朽ちゆくネズミ/Rotting Rats》キャストで森をディスカードさせ、自らは《復讐蔦》を捨てる。このターンエンドにガナハが動く。《広漠なる変幻地》起動で《カルニの心臓の探検》に3つ目のカウンターを乗せ、さらに心臓も即起動。

一気に3枚の土地を場に出したガナハは続くターン、《原始のタイタン/Primeval Titan》をキャスト。山を二枚サーチし、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》の誘発でシャーマンを除去しつつプレイヤーに3点。一気に有利な局面を構築するが、このタイタンは返しのノヤの抱えていた《終止/Terminate》で退場。

フィニッシャーを除去されたガナハは、ならばと火を噴く土地で攻める。二枚目のヴァラクートを置いてからの《耕作/Cultivate》でプレイヤーに6点を叩き込みつつ、次のターンの弾も確保。

ライフも10となり、危険水域とみたノヤは、ターンエンドに撃ち所がなく手札に抱えていた《稲妻/Lightning Bolt》二枚をプレイヤーへ。そして返しに《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》から《恐血鬼/Bloodghast》がめくれて《復讐蔦》が蘇り、エルフと蔦でアタック。ダメージレースを一気に加速させ、ガナハのライフはわずかに3。

打つ手なくターンを返すだけのガナハに、ノヤのトップデッキは二枚目の《復讐蔦》!

ノヤ 1-0 ガナハ

ガナハ「引き強えなー。勝ったと思ったのに・・・」
ノヤ「心臓に悪い・・・負けたと思った」

と対照的なコメント。

Sideboarding
ノヤ
in
3《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster》
2《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
2《強迫/Duress》
out
3《恐血鬼》
1《絞り取る悪魔/Extractor Demon》
1《獣相のシャーマン》
1《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》
1《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
対策カードを積むべく、広く浅くサイドアウト。

ガナハ
in
3《強情なベイロス》
1《彗星の嵐/Comet Storm》
2《砕土/Harrow》
2《火山の流弾/Volcanic Fallout》
out
2《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
3《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》
1《耕作》
2《召喚の罠/Summoning Trap》
相手の《獣相のシャーマン》を捌けるカードを投入するとともに、打ち消される心配の無い《砕土》でスピードアップを狙う。

一戦目の結果を受け、トラッシュトークにも花が咲く。

ガナハ「墓地対策してやる!!」

ノヤ「ドレッジほど墓地に依存してないんでね」

Game2
お互いにダブルマリガンからのスタート。

ガナハ「ホントに一没しそう(泣)」

と言いつつも2ターン目に《カルニの心臓の探検》を設置。ノヤも返しに《獣相のシャーマン》と順調な滑り出し。

と、思いきや3ターン目のガナハは《不屈の自然》をキャストするもののセットランドはできず、マリガンの影響が現れはじめる。一方のノヤはシャーマンの能力で《復讐蔦》を捨てて《森のレインジャー/Sylvan Ranger》をサーチし、順調にマリガン分のディスアドバンテージを補填していく。

続くガナハ、《耕作》キャストでサーチした土地もセットし、《カルニの心臓の探検》に3つ目のカウンターを置くことに成功するとともに、マナトラブルの不安を一掃。対するノヤも、《朽ちゆくネズミ》(ディスカードはノヤ《よろめく死体/Shambling Remains》、ガナハ《稲妻》)→《森のレインジャー》とキャストし、墓地から《復讐蔦》が戦場に戻ってシャーマンとともにアタック。クロックを刻みつつ墓地を肥やす。

何とか流れを押しとどめたいガナハはノヤのエンドに《カルニの心臓の探検》を起動し、《業火のタイタン/Inferno Titan》をキャスト。シャーマンとレインジャーを焼き払い、強力なブロッカーとしてノヤの前に立ちはだかる。

・・・が、これはノヤの《大渦の脈動》の前に火吹き能力を使う間もなく除去され、《よろめく死体》が蘇生して《復讐蔦》、ネズミとともにダメージを積み重ねる。

ライフが心許ないガナハ、《原始のタイタン》をキャストし、ヴァラクートと山をサーチして《復讐蔦》を除去。さらに《進化する未開地/Evolving Wilds》を置き、ヴァラクートの発射を整えてターンを返す。

このタイタンに殴られるとゲームをひっくり返されかねないノヤ、ここでトップデッキしたのは《大渦の脈動》!《原始のタイタン》の除去に成功し、残ったネズミでクロックをかけるもこれは未開地起動で排除される。

なお苦しい状況の続くガナハ。《耕作》でプレイヤーに3点を飛ばすが、これがノヤへの初ダメージと、ゴールは遠い。

一方ゴールが見えてきたのはノヤ。《血編み髪のエルフ》キャストで《朽ちゆくネズミ》がめくれ、ディスカードの能力にスタックで手札の《稲妻》をガナハへ。残りのライフを削り切るべく総攻撃を掛けるノヤの生物をキッカー込みの《彗星の嵐》で捌くが、返しのターンに打開策は無く、残ったライフを蘇生した《朽ちゆくネズミ》が削り切った。

ノヤ 2-0 ガナハ

ノヤ ヒデアキ Wins!!

Garden City Convention 40th Semifinal coverage

Garden City Convention 40th Semifinal coverage

by Kouhei Sato

二週連続でゲートウェイ予選を兼ねることとなったGCCは、この日で区切りの40回目を迎えた。40回、というと何となく祝いにくい印象がある気がするのはさておき、この日も優勝の栄誉、そして地区予選での1byeを懸けて熱戦が繰り広げられた。

お伝えするのはシングルエリミネーションの準決勝の模様。準々決勝は筆者が本戦に残っていたため、今回は未掲載。そして準決勝のカバレージを書いているということは・・・。

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GCC 40th Semifinal
Shin’ya Hasegawa – Kensuke Satou

日頃からGCCで研鑽を積む常連同士のマッチアップとなった準決勝。スイスラウンドを1位で駆け抜けたハセガワの使用デッキは、独自チューンを施したバントPWA(プレインズウォーカー“アグロ”)。《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》、《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》をはじめとするプレインズウォーカーを《貴族の教主/Noble Hierarch》や《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》のマナ加速から高速でキャストし、《時間のねじれ/Time Warp》で膨大なアドバンテージを得るデッキだ。隙を見て巨大な《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》が《マナ漏出/Mana Leak》のバックアップを受けながら殴ってくる。

対するのは、そのハセガワとスイスラウンドで「上当たりしながらもID」という余裕(?)を見せつけて決勝ラウンドへ駒を進めたサトウ。使用デッキはM11でトップメタのヴァラークト。サイドボードに愛して止まない『首輪魔導士』コンボを仕込み、《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》を一挿しするなどこちらも独自のチューニング。

会話があまりにもないのもライターとしては書きにくいが、トラッシュトークに花が咲き過ぎるのもそれはそれで困りもの。

と、準備ができたようなのでゲームに移るとしよう。

Game1
両者ノーマリガン。

先手のハセガワ、1ターン目《貴族の教主》スタート。これには苦い顔を見せながら

サトウ「1ターン目マナクリとかやめようよー」

そんなサトウに追い打ちを掛けるようにハセガワ、二体目の《貴族の教主》を追加し、賛美×2で攻撃を仕掛ける。

その返し、マナ加速を始めたいサトウは《探検/Explore》をキャストするも、なんと土地を置けない。ヴァラクートにとって致命的な展開に頭を抱えながら、

サトウ「これカバレージ要らないかも知れませんよ」

と自嘲気味なコメント。これは早くもゲームの終わりの予感?

そんな流れをさらに加速させたのはハセガワの3ターン目《精神を刻む者、ジェイス》。《渦まく知識/Brainstorm》能力を使いつつ、教主で攻撃。

返しのサトウは二度目となる《探検》へ向かうも、その先に道はなく、二枚で止まった土地を恨めしそうに見つめながら投了を告げる。公開されたサトウの手札からは《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》や《原始のタイタン/Primeval Titan》といった大量の高カロリーカードが。

ハセガワ 1-0 サトウ

Sideboarding
両者一度は決めたかに見えたサイドカードを入れ替える。慎重なのか、撹乱なのか。

ハセガワ
in
3《瞬間凍結/Flashfreeze》
2《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
out
1《水蓮のコブラ》
1《貴族の教主》
2《バントの魔除け》
1《マナ漏出》
ヴァラクート相手に効果的とされる「定番」の二種を投入。アウトは広く浅く。

サトウ
in
3《酸のスライム/Acidic Slime》
1《地震/Earthquake》
out
1《探検》
2《砕土/Harrow》
1《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》
マナ加速要員をアウト。速度を落としてでも相手を妨害できるスペルを投入。

Game2
ハセガワ「ジェイスでトップ見るの好きじゃないんだよね・・・」

と、1ゲーム目の意見を交換しながらのスタートとなった2ゲーム目。両者キープの中、ファーストアクションはサトウの《不屈の自然/Rampant Growth》。報奨プログラムのカードを使っているため一目で何のカードだか分からなかったのか、

ハセガワ「《砕土》に見えた」
サトウ「《砕土》2マナとか流石に強いんでね」

何はともあれサトウ、このマッチで初めて3枚目の土地を置く。

一方のハセガワは2ターン連続でフェッチランドを置くのみの静かな立ち上がり。カウンターを構えているとも取れるが、お構いなしにマナを伸ばすサトウ、《カルニの心臓の探検》を置いて《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》をセット。

順調なサトウの動きに追いつきたいハセガワは二枚のフェッチランドを起動して《水蓮のコブラ》をキャスト。さらに《乾燥台地/Arid Mesa》セット即起動でコブラの能力を使って3マナを捻り出し《聖遺の騎士》をキャスト。反撃の体勢を整える。

このエターナル環境においても活躍中の騎士を生かしてターンを返したくないサトウは《カルニの心臓の探検》二枚目を置いてからの《耕作/Cultivate》キャストで一枚目の『心臓』の起動条件を満たすとそれを即起動して二枚目の起動条件をも満たして、一気に《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を二回誘発させて《聖遺の騎士》の排除に成功する。

しかし返しのハセガワ、コブラで攻撃した後に二体目の《聖遺の騎士》。サトウに息つく間を与えない。これを除去する手段を持たないサトウは《酸のスライム》でハセガワの森を破壊し、事故気味のマナをさらに拘束しにかかる。

苦しくなったハセガワ、《聖遺の騎士》の能力をメインに起動して一時的なマナ加速を試みるが、これにスタックでサトウの《進化する未開地/Evolving Wilds》が起動され、ヴァラクートからの《稲妻/Lightning Bolt》が《水蓮のコブラ》を焼き、マナ加速を許さない。

盤面を掌握しつつあるサトウはさらに二枚目のヴァラクートをセット。対抗しようにもマナが伸びず苦しいハセガワは《貴族の教主》を出すのみでターンを終える。

勝負を決めたいサトウは、《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》こそハセガワの《瞬間凍結》に阻まれるが、手札からの山セットでハセガワの《貴族の教主》を焼きながらプレイヤーにダメージを叩き込む。

これにはさすがに打つ手のないハセガワがノーアクションでターンを返すと、サトウの《不屈の自然》と手札の山がハセガワのライフを削り切った。終始マナトラブルで思うようなゲームの出来なかったハセガワにできることは

ハセガワ「手の内を見せないのも大変だなぁ」

と、ささやかな負け惜しみをつぶやくのみ。

ハセガワ 1-1 サトウ

Game3
両者ともにキープ。このマッチ、マリガンなし。

先手のハセガワ、1ターン目に《貴族の教主》で好スタートを切ると、サトウの2ターン目の《不屈の自然》を《マナ漏出》、3ターン目の《不屈の自然》も《マナ漏出》とパーミッションばりの動きを見せ、4ターン目には《聖遺の騎士》を出す立ち上がり。土地が詰まり気味なのが懸念事項か。

マナ加速をことごとく潰されて失速したサトウではあるが、4ターン目の《ムル・ダヤの巫女》は無事に着地させる。場に出てしまったシステムクリーチャーに対処しにくいハセガワは、返しに《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》キャストからアンタップ能力を使い、次のサトウの一手に備える。そしてサトウの《酸のスライム》は予定調和的に《瞬間凍結》。

詰まり気味の土地を攻めることには失敗したものの、《ムル・ダヤの巫女》の能力で順調に土地を伸ばし、その中には《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》も含まれている。

このまま巫女に仕事をさせっぱなしにするわけにはいかないハセガワ、《精神を刻む者、ジェイス》を引き込み巫女をバウンス。さらにガラクはアンタップ能力でカウンターを匂わせる。

このハセガワの動きをブラフと見たか、意を決して《ゼンディカーの報復者》をキャストするサトウ。ひとたび通れば押され気味のこの盤面をイーブンに、そしてひっくり返す力を持つこのビッグスペルに対し、ハセガワの手から放たれたのは《瞬間凍結》!!このゲーム4枚目となる打ち消し呪文を前に、

サトウ「持ってんのかー!!」

と悔しさを露に。

力なくターンを終えたサトウを尻目に、《聖遺の騎士》を着々と育て、返しに《天界の列柱/Celestial Colonnade》と合わせて一気に11点ものダメージを叩き込むハセガワ。さらにジェイスで《渦まく知識》、ガラクではビーストトークンと盤石の構え。何を引いてもここから捲る目はないと悟ったサトウは投了を宣言。

ハセガワ 2-1 サトウ

決勝では対戦相手が事情により棄権したため、決勝戦を行わずして優勝はハセガワに決定。節目の40th優勝、そしてFinals地区予選1byeの権利を獲得!

Congratulation ハセガワ シンヤ!!

Garden City Convention 39th Final coverage

Garden City Convention 39th Final coverage

by Kouhei Sato

どんな試合にも、それぞれのプレイヤーにとっての意味がある。

とにかく誰にも負けたくない者、賞金や賞品を手にしたい者、オリジナルデッキの強さを知らしめたい者、次の大会への権利を手にしたい者、ただ単純にマジックを楽しむ者。この日の決勝卓に座った二人にとって、この試合はどんな意味を持つのか。

興味は尽きないが、まずは目の前の戦いに集中することとしよう。

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GCC 39th Final
Masafumi Oikawa – Ryosuke Murata

オイカワのデッキはヴァラクート。その戦いぶりは準決勝の模様をご覧頂きたい。他のデッキとベクトルの違うその動きはまるで別のゲームを見ているかのような錯覚さえ感じられる。

対するのはムラタ リョウスケ。カメレオンクラブ古淵店やGCCを中心に活動するプレイヤーで、ここのところ青白コントロールを使い続けており、今日もその相棒とともに決勝まで勝ち進んできた。青白コントロールもヴァラクート同様に、M11で《マナ漏出/Mana Leak》、《糾弾/Condemn》、《神聖の力線/Leyline of Sanctity》といった多くの新戦力を獲得している。

Game1
先手を取ったのはムラタ。オイカワの初動《探検/Explore》を打ち消すそぶりを見せながら通した以外は《前兆の壁/Wall of Omens》を置いてドローするなど静かな立ち上がり。

オイカワも2ターン目の《探検》に続き3ターン目には《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》をキャストしながら《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》を置くなど順調なスタートと言える。

先手必勝とばかりに動いたムラタの4ターン目、《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》が登場。トークンを出してプレッシャーをかけるが、一方のオイカワはその裏も黙々とマナ伸ばし。2枚目の《カルニの心臓の探検》キャストからの《耕作/Cultivate》で一気に2枚の『心臓』の起動条件をクリアする。

早くも雲行きが怪しくなってきたゲーム展開。流れを引き寄せようとトークンを強化して攻撃に出るムラタ。マナを立てながら《地盤の際/Tectonic Edge》セットで相手のアクションへの準備を整える。

返しにオイカワ、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》をキャストし、ゴブリントークンを使って兵士トークンを排除。とりあえずのクロックを押しのける。このままでは良いようにゲームを進められてしまうムラタ、ターンエンドに《地盤の際》で《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を破壊し、返しに《審判の日/Day of Judgment》でリセット。エルズペスからは新たにトークンを生み出し、主導権を渡さない構え。

オイカワの次のアクションは《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》。更なるマナ加速を目論むがトップは《包囲攻撃の司令官》。これはこれでムラタへのプレッシャーとしては十分だったが、そうはさせじと《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》がライブラリーの底へと送り込み、4/4飛行になった兵士トークンが攻めに出る。

一進一退の攻防が続く展開で遅れをとるわけにはいかないオイカワはターンエンドに《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》を起動し山を揃えるとともに有効牌の引き込みを狙う。そしてオイカワのドロー後、ライブラリートップにめくれたのは待望の二枚目の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》。これを巫女の能力で場に出し、《不屈の自然/Rampant Growth》をキャストしたところで

ムラタ「スタック」

と、こちらも二枚目となる《地盤の際》で《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を破壊するが、対応して二枚の《カルニの心臓の探検》が起動され、一気に12点ものダメージがムラタに与えられる。さらに巫女と《怒り狂う山峡/Raging Ravine》の攻撃でこのターン、ムラタのライフは一気に2に。

1ターンで死の淵に立たされたムラタ、ジェイスの《渦まく知識/Brainstorm》で手札を整えながら《悪斬の天使/Baneslayer Angel》をキャストし、エルズペスの大マイナス能力で『紋章』を得る。この破壊されない天使の前に攻め手のないオイカワは《カルニの心臓の探検》と《不屈の自然》を立て続けに唱えてライブラリーを圧縮するのみ。トップに公開されている《召喚の罠/Summoning Trap》が決め手となるか。

とりあえずの危機をやり過ごしたムラタ、引き続き《渦まく知識/Brainstorm》でハンドを充実させた後、悪斬で攻撃してお互いのライフは7に。そして《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》キャストで攻撃強制能力を起動。次のターンで試合を決める構えを見せる。

有効牌を引けないとこのままゲームが終わってしまうオイカワ、巫女の能力で見えている《召喚の罠》をドローし、次のトップを公開するとそこには《原始のタイタン/Primeval Titan》の姿が!!即《召喚の罠》をキャストし、力強くタイタンを盤面に送り込むと、サーチされた2枚の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》が《カルニの心臓の探検》の起動条件を満たし、一瞬にしてムラタのライフを奪い去った。

オイカワ 1-0 ムラタ

Sideboarding
オイカワ
in
1《ガイアの復讐者/Gaea’s Revenge》
2《跳ね返りの罠/Ricochet Trap》
out
2《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
1《包囲攻撃の司令官》
カウンターに効果のある対策カードを投入。

ムラタ
in
3《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》
2《瞬間凍結/Flashfreeze》
3《神聖の力線》
1《否認/Negate》
out
4《前兆の壁》
3《糾弾/Condemn》
1《審判の日》
1《忘却の輪/Oblivion Ring》
《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》に劇的な効果を発揮する《神聖の力線》に加え、カウンターを増量。

Game2
1マリガンのオイカワに、ムラタの怒濤のカウンターが襲いかかる序盤。2ターン目の《探検》、3ターン目の《耕作》をともに《否認》。そして《精神を刻む者、ジェイス》でライブラリーの上の土地を弾き続ける。

状況を打開したいオイカワは《ムル・ダヤの巫女》をキャストするもこれも《瞬間凍結》。そして返しに《神聖の力線》をキャストし本体への「稲妻」を封じる。

ヴァラクート以前に土地が伸びないオイカワ、《カルニの心臓の探検》を張るがこれをムラタ《忘却の輪》。どこまでもマナ加速を許さない姿勢を見せつける。

こうしている間にも《精神を刻む者、ジェイス》がオイカワのライブラリートップを操作し続けてプレッシャーをかけるが、それもオイカワがキャストした《包囲攻撃の司令官》でストップする。

このゴブリンへの回答を持たないムラタ、《渦まく知識》能力で掘り進めるがなかなか対処カードを引かない。ゴブリンのアタックを受けてジェイスの忠誠度を減らすが、オイカワの《カルニの心臓の探検》に撃った《否認》にさらに撃たれた《跳ね返りの罠》をしっかり《瞬間凍結》。

その後のオイカワの攻撃でジェイスはお役御免となるが、返しのムラタのターン、ようやく引いた解決策である《軍部政変/Martial Coup》をX=5でキャスト。

まっさらになった自らの場に《原始のタイタン》を着地させるオイカワだが、《神聖の力線》を踏まえて《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》二枚ではなく《怒り狂う山峡》と1枚ずつをサーチ。タイタンとこのミシュラランドで殴り勝つプランを視野に入れるが、タイタンは返しのムラタの《忘却の輪》で退場。

無人となったオイカワ陣営にトークンを攻め込ませるムラタ。そして2枚目の《精神を刻む者、ジェイス》を盤面に追加し、相手のトップを確認する。

オイカワ、盤面を押しとどめるべく《ゼンディカーの報復者》をキャストするも、再度ムラタの手から放たれた《軍部政変》で盤面は動かず、ついに攻撃を始めたムラタの《天界の列柱/Celestial Colonnade》でオイカワのライフだけが減り続ける。

オイカワは逆転を《召喚の罠》に託すが、めくれたのは無情にも《ムル・ダヤの巫女》。これで勝ち筋がないと判断したオイカワは投了を宣言。

オイカワ 1-1 ムラタ

Game3
両者ともにサイドチェンジなし、マリガンなしで迎えた最終戦。《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を置き、2ターン目には《不屈の自然》。3ターン目の《カルニの心臓の探検》こそ《否認》されるものの、4ターン目の《ムル・ダヤの巫女》は無事着地し、能力で土地を伸ばす。Game2に比べるとここまで順調と言えるオイカワの立ち上がり。

このまま好き勝手にさせるわけにはいかないムラタ、返しに《精神を刻む者、ジェイス》で巫女をバウンスし展開を阻害するも、この最強クラスのプレインズウォーカーはオイカワの《業火のタイタン/Inferno Titan》のEtB能力の前に沈没する。瞬間的なダメージ能力では巨人達の中でも屈指のこの赤いタイタンだが、さすがに自由にはしてもらえず、《審判の日》で即退場を強いられる。

ならばとオイカワ、先ほどバウンスされた巫女をキャストし、《耕作》でヴァラクートの誘発条件を満たすと、巫女の能力で山を連打。6点のダメージをムラタに与え、土地で焼き尽くすゲームプランを描く・・・が、しかしその計画は返しのムラタの《神聖の力線》により、すぐに頓挫する。

打つ手打つ手を対処されるオイカワ、しかたなく巫女で殴り始めると、今度は巫女のクロックを防ぐべく、《遍歴の騎士、エルズペス》をキャストするムラタ。しかし出すトークンはヴァラクートの的になり、巫女のクロックは続く。

何とか有効牌を引き込みたいムラタは《思考の泉/Mind Spring》をX=5でキャストし、一気に手札を充実させるが、その隙を突いてオイカワの場に着地したのが《ゼンディカーの報復者》。このターンは上陸できなかったものの、土地を置いて植物を強化できれば一撃でムラタを倒すことが可能だ。

上陸する前に対処しなければならないムラタだが、先ほど引いた5枚とこのターンのドローに解決策はない。《精神を刻む者、ジェイス》のブレインストームに望みをかけ、引き込んだのが《忘却の輪》!即座に《ゼンディカーの報復者》本体を追放することに成功する。

脅威を捌かれてしまい、残ったのは大量の0/1トークンと巫女だけのオイカワ、巫女でクロックを刻むがもはやこれはムラタの脅威ではなく、さらなるジェイスの±0能力で引き込まれた《悪斬の天使》の前にストップしてしまう。

この天使が殴り始めるようだと勝ちが遠のくオイカワだが、2枚目の《ゼンディカーの報復者》を引き込み、一縷の希望を繋ぐ。そして植物を強化すべく《不屈の自然》をキャストするがこれは《否認》。

とりあえずのピンチを凌いだものの、返しに土地を複数置かれると一発で逆転される危険のあるムラタ。打開策をジェイスの《渦まく知識》に求め、引き込んだのはこのゲーム3枚目となる《忘却の輪》!!

心配のタネが無くなったムラタ、エルズペスの+3/+3能力を《天界の列柱》に使って天使と2体でアタックし、絆魂でライフの上でも優位に立つ。

流石にビッグスペルの残っていないオイカワだったが、《耕作》キャストで、巫女の能力も合わせてこのターン3枚の山を場に出し、天使と兵士トークンを同時に排除すると、巫女でクロックを刻み続ける。

しかし、返しのムラタのターン、《遍歴の騎士、エルズペス》の『紋章』を得た二枚目の《悪斬の天使》と、それをバックアップし続けるジェイスの《渦まく知識》の構図はオイカワに投了を決断させるに充分であった。

オイカワ 1-2 ムラタ

ギリギリの戦いを粘り強いプレイで凌ぎきり、勝利を掴んだムラタがFinals地区予選の1byeを獲得、そして自身初のGCC優勝!

Congratulation ムラタ リョウスケ!!

Garden City Convention 39th Semifinal coverage

Garden City Convention 39th Semifinal coverage

by Kouhei Sato

GCC 39th兼Finals Gateway予選のシングルエリミネーション。準決勝のカードはM11でその形を成した、あるいは大幅な進化を遂げたデッキ同士のマッチアップとなった。

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GCC 39th Semifinal
Shimon Takahashi – Masafumi Oikawa

GCCの常連・タカハシの使用デッキは《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》エンジンを搭載した「Naya Toolbox」あるいは「Survival Naya」と呼ばれるアーキタイプで、状況に応じたクリーチャーをシルバーバレットする他、《復讐蔦/Vengevine》や《戦隊の鷹/Squadron Hawk》といったシャーマンを中心としたシナジーが満載のデッキだ。

対するのは、日頃LMCを中心にプレイしているというオイカワ。使用デッキは赤緑《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》デッキ。ゼンディカー当時からアーキタイプとしては存在していたものの、いまいち勝ちきれないデッキのひとつに過ぎなかったヴァラクートだが、M11で《原始のタイタン/Primeval Titan》と《耕作/Cultivate》を獲得したことでデッキパワーが大幅に高まった。国内外のPTQや国別選手権で上位に入るなど、早速その力を発揮している。

スイスラウンドでもマッチアップしている両者。その時はオイカワが勝利を収めたが今回は果たして。

Game1
ダイスロールの結果先手を取ったタカハシだが、初手を見るや

タカハシ「弱い・・・弱い・・・」

とボヤく。しかし相手のデッキが分かっていることもありキープを選択。後手のオイカワもキープし、両者ノーマリガンでゲームスタート。

ファーストアクションはタカハシ2ターン目の《貴族の教主/Noble Hierarch》。返しのオイカワは《不屈の自然/Rampant Growth》でマナ加速を始める。

モタモタしていては相手の土俵に乗ってしまうタカハシは、3ターン目に《復讐蔦》をプレイ即攻撃で5点。速いゲーム展開に持ち込む。

相手の攻勢などお構い無し、といった余裕すら感じさせるオイカワは《耕作》キャストで尚もマナを伸ばし、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を置いてターンを返す。

この土地が火を噴き出す前にライフを射程圏内にしておきたいタカハシは、二体目の《貴族の教主》をキャストし《復讐蔦》で攻撃。さらに《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を追加。攻め手は緩めない。

ライフは9に落ち込んだものの、ようやくパワーカードに必要なマナが揃ったオイカワは《業火のタイタン/Inferno Titan》をキャスト。EtB誘発で《聖遺の騎士》と《貴族の教主》を除去するビッグアクションとなったが、この巨人は返しのタカハシの《流刑への道/Path to Exile》で即退場となり、《復讐蔦》の攻撃でオイカワのライフは4に。さらにタカハシは《獣相のシャーマン》をキャストしてターンを返す。

ライフがいよいよ心許なくなったオイカワ、ブロッカーとして《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》をキャスト。そしてトークン1体を召喚酔いが明ける前の《獣相のシャーマン》へ飛ばして盤面を落ち着ける。

返しの《復讐蔦》の攻撃は予定調和的にトークンにチャンプブロックされたタカハシ、《戦隊の鷹》をキャストし手札の充実を図る。

静まったかに見えたゲームはすぐに動き出す。続くオイカワのターン、《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》キャスト後の《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》セット→即起動、さらに《不屈の自然》で《カルニの心臓の探検》の起動条件までも満たし、都合3発の「《稲妻/Lightning Bolt》」が《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》から放たれ、《復讐蔦》と二体の《貴族の教主》を焼き払う。

そしてこのゲーム初めての攻撃を《包囲攻撃の司令官》とトークン二体で仕掛けるオイカワ。ブロック前に《戦隊の鷹》もトークンで除去し、タカハシの盤面を文字通り一掃する。

たった1ターンの攻防で盤面が壊滅してしまったタカハシ、《狡猾な火花魔道士/Cunning Sparkmage》を送り込むがこの状況ではあまりにも無力。返しのオイカワの《原始のタイタン》のアタック時の誘発能力が解決される前に投了を宣言した。

タカハシ 0-1 オイカワ

Sideboarding
タカハシ
in
1《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
3《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster》
1《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》
3《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》
out
2《狡猾な火花魔道士》
1《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
1《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》
3《流刑への道》
1《執念の剣/Sword of Vengeance》
効果の薄いカードを抜き、相手の土地に干渉できるカードを投入。

オイカワ
in
2《二股の稲妻/Forked Bolt》
4《稲妻》
out
2《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
1《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》
1《包囲攻撃の司令官》
1《探検》
1《カルニの心臓の探検》
ナヤのシステムクリーチャーを捌くスペルを投入。アウトは広く浅く。

Game2
両者マリガン無しでのスタート。先手タカハシの初動は2ターン目の《獣相のシャーマン》、返すオイカワは《カルニの心臓の探検》。キーカードが生きてターンが返り、

タカハシ「ちょっとやる気出てきた!」

との声とともに《活発な野生林/Stirring Wildwood》を置いてターンを返す。

対照的に、オイカワは淡々と《耕作》で着々と「準備」を進める。このターンエンドにタカハシ、《獣相のシャーマン》の能力で《ゴブリンの廃墟飛ばし》を捨て《聖遺の騎士》をサーチし、返すターンでシャーマンの2点アタック後にキャスト。

それを受けてのオイカワ、Game1と同様に盤面を掌握すべく《包囲攻撃の司令官》を送り出すが、続くタカハシのメインフェイズ、《聖遺の騎士》のマナ加速経由でシャーマンからの《静寂の守り手、リンヴァーラ》サーチ即キャストで司令官の能力は封じられる。これには思わず

オイカワ「やべーな」

と苦しい様子を露に。能力を起動できないゴブリンたちは立ち尽くすのみでターンを返す。

ノーアクションでチャンス到来のタカハシは《静寂の守り手、リンヴァーラ》で空から攻撃。さらにシャーマンから《悪斬の天使》をサーチし即キャスト。フィニッシャーを投入して勝負を決めにかかる・・・が、そのターンエンドにオイカワが動く。《召喚の罠/Summoning Trap》から力強くめくられたのは《原始のタイタン》!当然のように二枚の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》がサーチされる。

そしてオイカワのターン。《カルニの心臓の探検》キャスト後、手札から3枚目となる《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》。タイタンの攻撃で起動条件が満たされ、致死量を上回るダメージを叩き込まれることを悟ったタカハシはタップアウトしており、この一連の動きをどうすることも出来ず、手順を最後まで待たずに投了を告げた。

タカハシ 0-2 オイカワ

オイカワ マサフミ Wins !!

Garden City Convention 39th Quarterfinal coverage

by Kouhei Sato

マジック基本セット2010が発売になって2週間。既に各地では新たなカードを活用した、新たなデッキの活躍が聞こえているところであり、それはここGCCの会場でも例外ではない。誰もが新環境への適応を模索し、誰もが他のプレイヤーを出し抜くデックテックを編み出そうとしている。

そんな中開催されたGCC 39thはFinals Gateway予選を兼ねている。秋に行われるFinals予選の1byeをかけてのシングルエリミネーション、準々決勝の模様をお伝えしよう。

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GCC 39th Quarterfinal
Toshiya Oohashi – Keisuke Matsumura

緊張気味の面持ちで表れたマツムラ。シングルエリミネーションに進出するのは初めてとのこと。使用デッキは彼の代名詞と言える《歪んだ世界/Warp World》ナヤ。愛するこのカードを武器にTOP8に勝ち進んだが、この必殺兵器抜きでも様々な戦い方が出来るようチューニングが施されている。

一方のオオハシの使用デッキは「一週間前から使いたいと思っていた」と語る赤単。日本選手権を制し、M11からは《処罰の力線/Leyline of Punishment》を獲得してガンである《コーの火歩き/Kor Firewalker》耐性を高めたこのデッキを手に、スイスラウンド5回戦までをゲームカウント10-0するなど、5-1でのシングルエリミネーション進出。

試合開始前にサイドのイン・アウトを見せて欲しい旨を告げると、

オオハシ「適当に1枚ずつ15種類サイドアウトしてライターを困らせようか」
マツムラ「ひみつのサイドを用意してますよ」

とのこと。どちらのサイドボーディングも楽しみにしておこう。

Game1
先手のオオハシは初手をキープ。対するマツムラは1マリガン後の手札を見つめ、意味ありげな自信を浮かべながらキープ。

オオハシが2ターン目《カルガの竜王/Kargan Dragonlord》、3ターン目《地獄の雷/Hell’s Thunder》と順調に展開しながらダメージを積み重ねていくのに対し、マツムラはディスカードを重ねる。そう、土地が《ジャングルの祭殿/Jungle Shrine》1枚のみで止まってしまっているのだ。
相手のデッキを察してか、ダブルマリガンしてぬるい動きになるよりは土地を引き込んでのブン回りを優先したということだろうか。
しかし現実は無情。オオハシの4ターン目、《ぐらつく峰/Teetering Peaks》セットからの《ボール・ライトニング/Ball Lightning》が戦場を駆け抜けてゲームを決めた。

オオハシ 1-0 マツムラ

Sideboarding
オオハシ
in
4《狡猾な火花魔道士/Cunning Sparkmage》
2《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》
2《炎の斬りつけ/Flame Slash》
out
4《ボール・ライトニング》
4《ゴブリンの先達/Goblin Guide》

土地一枚で終わったGame1。相手のデッキの全体像が分からず、サイドチェンジを考え込む様子のオオハシ。スイスラウンドの記憶を頼りに相手のデッキを推測し、ナヤの生物対策を投入。

マツムラ
in
2《不屈の随員/Dauntless Escort》
2《天界の粛清/Celestial Purge》
3《忘却の輪/Oblivion Ring》
3《流刑への道/Path to Exile》
out
2《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
4《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》
2《無謀突進のサイクロプス/Madrush Cyclops》
2《歪んだ世界》

赤単相手に間に合わない重いスペルをアウトし、相手の攻勢を受け切るサイドボーディング。

Game2
先手のマツムラ、考えた末のマリガン。後手のオオハシは即マリガン宣言。
6枚となった手札を見つめる両者。初手とは逆に自信満々に即キープ宣言するマツムラに対し、小考してキープするオオハシ。

ファーストアクションはマツムラ2ターン目の《バジリスクの首輪》。その返しにオオハシの《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》が駆け抜けるスタート。

その後は《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》といったマツムラの生物の展開をオオハシが《炎の斬りつけ》、《噴出の稲妻/Burst Lightning》で捌く展開。

均衡を破ったのはマツムラの二体目の《聖遺の騎士》。出したターンに《バジリスクの首輪》が装備されると、オオハシにはこれを排除する手段がなく、《地獄の雷》を叩き込む。

この生きた《聖遺の騎士》を大事にしたいマツムラ、《血編み髪のエルフ》(続唱は《不屈の随員》)をキャストし、《バジリスクの首輪》をエルフに付け替えての攻撃。これをオオハシ《よろめきショック/Staggershock》で除去しにかかるがここはマツムラの《不屈の随員》の能力で防がれ、赤単相手に貴重なライフゲインをマツムラにもたらす。

返すオオハシのターン、アップキープの《よろめきショック》反復の対象を長考した結果、《血編み髪のエルフ》へ。そして《地獄の雷》蘇生でマツムラのライフは9に。このターンエンドにマツムラ、《聖遺の騎士》の能力で歩く火力対策の《惑いの迷路/Mystifying Maze》をサーチ。

サーチした《惑いの迷路》を手に、ターンを返すマツムラ。虎の子の《聖遺の騎士》を失うわけにはいかず、うかつな攻撃はできない。返しにオオハシの《地震/Earthquake》X=4を受けマツムラのライフは5になるが、タップアウトの隙に《聖遺の騎士》のサイズを上げる余裕が生まれ、《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》から森をサーチ。そして満を持しての《バジリスクの首輪》装備からの攻撃で一挙8点のダメージをオオハシに与えつつ、大量ライフゲインに成功する。

次のドローを確認したオオハシは、13ものライフを削り切る術を持たず、静かに投了を告げた。

オオハシ 1-1 マツムラ

Sideboarding
オオハシ
in
4《ゴブリンの先達》
out
4《地獄火花の精霊》
先手を意識したサイドチェンジ。

マツムラ
サイドチェンジなし

Game3
両者ともにマリガン無し。

先手のオオハシが1ターン目、2ターン目と《ゴブリンの先達》を連打。捲れるカードは《狡猾な火花魔道士》、《太陽のタイタン/Sun Titan》で土地はマツムラの手には渡らず、2ターン目には《バジリスクの首輪》も設置するおまけつきの良好な展開。さらに3ターン目に《地獄の雷》を追加しての猛攻。これにはたまらずマツムラ《天界の粛清》で空飛ぶ火力を追放するが、ライフはあっという間に10に。

何とか攻勢を押しとどめたいマツムラは《ゴブリンの先達》の能力で見えた《流刑への道》をドローし、ノーアクションターンを返す。

ゴールが見えたオオハシはさらに展開。二枚目の《地獄の雷》を追加し総攻撃するが、予定調和的にマツムラ、《地獄の雷》に《流刑への道》。《ゴブリンの先達》はここでも土地をめくらず(めくれたのは《血編み髪のエルフ》)、ここまで脅威の100%。そして二体で既に14点のダメージを稼ぐ大車輪の働きぶり。

苦しくなったマツムラ、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》キャストで《バジリスクの首輪》をサーチし即プレイ。ブロッカーとライフゲイン手段を同時に盤面に送り出す。

このターンで決めに行きたいオオハシは前のターンに置いた《乾燥台地/Arid Mesa》をアップキープに起動して上陸条件を満たし、《焼尽の猛火/Searing Blaze》で《石鍛冶の神秘家》を排除しつつマツムラのライフを3に。そして二体の先達で攻撃。これで決まったかに思われたが、一体は《流刑への道》で追放。何とか生き延びたマツムラだが、ライフは文字通り虫の息、たったの1。

フェッチランドさえ起動できなくなったマツムラ。《狡猾な火花魔道士》を送り出すが、マナが足りず「首輪魔導士」は作り出せない。ブロッカーとして《ゴブリンの先達》の攻撃を受け止めつつささやかな抵抗の1点をプレイヤーへと飛ばすが、オオハシの手札から見せられたのは《よろめきショック》!

オオハシ 2-1 マツムラ

オオハシ トシヤ Wins !!

Rise of the Eldrazi GameDay Final coverage

GCC Rise of Eldrazi Gameday Final

by Sato Kouhei

『Jund is Dead.』

ここ最近の国内トーナメントシーンの結果を見て、そう思ったプレイヤーも少なくないはずである。各地で行われているGPTや日本選手権予選の上位から、目に見えて「ジャンド」の数が減っているのだ。

代わりに台頭したのが青白コントロール『タップアウト』と、その派生系である『Super Friends』と称されるプレインズウォーカーコントロールデッキに加え、エルドラージ覚醒で《エルドラージの徴兵/Eldrazi Conscription》という最高の相棒を得た《失われたアラーラの君主/Sovereigns of Lost Alara》を軸とした『徴兵バント(君主バント)』である。

そのメタゲームの推移はここGCCにも当然影響を及ぼしており、参加者の間では口々に「タップアウト対策」などと言った声が聞こえてくる。

そんな中行われたエルドラージ覚醒のゲームデイ。決勝に駒を進めたのは、文頭に挙げた『Jund is Dead.』にアンチテーゼを唱える、GCCきってのジャンド愛好者・オオクボ ヒロノブと、現状のメタゲームを的確に読み切って個性的な緑青デッキを持ち込んだタカハシ シモン。

オオクボのジャンドには「タップアウト」対策が施されており、メインボードの《豊穣の痕跡/Trace of Abundance(ARB)》は、《広がりゆく海/Spreading Seas(ZEN)》や《地盤の際/Tectonic Edge(WWK)》、《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》からマナ基盤を保護しながら、自身のマナ加速として活用が可能だ。
そしてサイドボードに搭載された《よろめく死体/Shambling Remains(CON)》は、青白タップアウトをトップメタの一角に押し上げた一因でもある《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》を乗り越えるパワーを持ちながら、《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》耐性も兼ね備えた一枚だ。

一方のタカハシのデッキについては若干説明が必要だろう。緑のマナクリーチャーによるマナ加速からの《酸のスライム/Acidic Slime(M10)》や《カビのシャンブラー/Mold Shambler(ZEN)》に加え、現環境の青の必須カードとすら言える《広がりゆく海》での土地破壊・マナ妨害をメインコンセプトとしている。土地を攻めるというコンセプトは、ジャンドに対しては定石とさえ言え、青白タップアウトやPWコントロールにも当然効果は大きい。
そして印象的なのがサイドボードだ。このデッキは2ゲーム目から別のデッキへと変貌する。そう、《召喚の罠/Summoning Trap(ZEN)》と《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》を筆頭とするエルドラージクリーチャーが投入されるのだ。メインデッキのマナ加速がそのまま活かせる、非常に面白いアイディアだ。

余談ではあるが、スイスラウンドで筆者はタカハシに敗れており、型通りの動きをしないデッキで、非常にやりにくい相手だという印象を持った。

常に攻略の対象であり続けるジャンドを、どこまでも練り上げる者と、環境に割って入るべくメタゲームを読んだデッキを創り上げた者。群雄割拠と言える現在のスタンダード環境を制するのは。

Game1

先行はオオクボ。この結果にタカハシ、

「後手は厳しいなー」

と言いながら開けた手札を見るや否やマリガンを宣言。さらに、6枚となった手札もゲームをするに満たないとばかりに即マリガン。一方のオオクボは悩む事なくキープ。

ライブラリーを切り直しながら、

タカハシ「《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》でグッドゲームな気がするよ」

と、相手のデッキを踏まえた上での自虐的なコメント。5枚となったところでようやくキープ。

初動はオオクボ2ターン目の《朽ちゆくヒル/Putrid Leech(ARB)》。それ迎え撃つタカハシは《水蓮のコブラ/Lotus Cobra(ZEN)》。ただしフェッチランドを二枚起動しており、《朽ちゆくヒル》相手にライフレースの面で不安を残す。

その事は当然頭に入っているオオクボ、《朽ちゆくヒル》で攻撃を仕掛け、ブロックがない事を確認して即パンプ。さらに《怒り狂う山峡/Raging Ravine(WWK)》を置き、《豊穣の痕跡》を付ける淀み無い立ち上がり。

押され気味のタカハシだが、ここでダブルマリガンとは思えない動きを見せる。《沸騰する小湖/Scalding Tarn(ZEN)》を置いて即起動、《水蓮のコブラ》の能力で一気に3マナを捻り出し、《酸のスライム》をキャスト。《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit(M10)》を破壊し、コブラで攻撃を仕掛ける。

ライフ・盤面ともに盛り返し始めたタカハシに対するオオクボは、《朽ちゆくヒル》の攻撃は《酸のスライム》と相討ちを取られるも、2体目の《朽ちゆくヒル》を盤面に追加し主導権を渡さない構えを見せる。

ならばと返すタカハシ、こちらも2体目となる《酸のスライム》をキャスト。一番破壊したいミシュラランドは《豊穣の痕跡》に守られているため、沼を破壊。

マナが伸びないオオクボだが、《豊穣の痕跡》のおかげで色マナには苦労しない。《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》で《酸のスライム》を排除し、《朽ちゆくヒル》で攻撃。マナ加速の手段である《水蓮のコブラ》を守りたいタカハシがブロック無しを宣言すると、オオクボは《朽ちゆくヒル》パンプでダメージレースに持ち込む。

ライフが心許なくなってきたタカハシ、攻勢を食い止めるべく《広がりゆく海》プレイ後、《カビのシャンブラー》をキッカー無しでキャストするが、これをものともせず攻め込むオオクボ。この《朽ちゆくヒル》の攻撃に対してタカハシ小考の末スルー。それを受けてオオクボ、当然のようにヒルパンプ。さらに第二メインにキャストされたのは《狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad(ROE)》。攻撃後の《朽ちゆくヒル》をドラゴントークンに変えターンエンド。

この巨大なフライヤーへの回答をライブラリートップに求めたタカハシであるが、そのカードを確認した後投了を告げた。

タカハシ 0-1 オオクボ

Sideboarding

タカハシ
in
2《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre(ROE)》
2《引き裂かれし永劫、エムラクール》
4《召喚の罠》

out
3《茨異種/Thornling(CON)》
2《カビのシャンブラー》
3《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(M10)》

冒頭でもお伝えした変則サイドボーディングで「罠モード」に。

オオクボ
in
3《よろめく死体》
2《破滅の刃/Doom Blade(M10)》

out
2《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax(ALA)》
1《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》
1《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》
1《瀝青破/Bituminous Blast(ARB)》

打点の高い《よろめく死体》と、ブロッカー排除の《破滅の刃》投入で、より強くビートダウンを行えるようにシフト。

Game2

先手のタカハシ、初手を見るやマリガンを宣言。Game1の再現が危ぶまれたが、6枚の手札を何とかキープ。

ファーストアクションはタカハシの《広がりゆく海》。《野蛮な地/Savage Lands(ALA)》を島に変える。その後《貴族の教主/Noble Hierarch(CON)》キャストでマナを伸ばしに掛かるタカハシだが、返すオオクボ、《豊穣の痕跡》からの《破滅の刃》でこのマナ生物を即排除。マナ加速からの土地破壊の恐ろしさは良くわかっている。

それならばとタカハシ、次なる矢として《水蓮のコブラ》を繰り出す。しかしこれも返しのオオクボの《終止/Terminate(ARB)》でマナを生み出す事なく除去され、さらに《朽ちゆくヒル》キャストでクロックまで用意されてしまう。

なかなか思うように展開させてもらえないタカハシだが、マナ加速の種は豊富に持っており、さらに《水蓮のコブラ》をキャスト。

しかしマナが整ってしまったジャンドはここからが恐ろしい。《豊穣の痕跡》キャストからの《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》からの続唱《荒廃稲妻》で手札・ライフ・盤面と三方面からタカハシを攻め立てる。

何とか耐えたいタカハシ、ブロッカー兼土地破壊の《酸のスライム》で山を破壊。しかしこのブロッカーは返しの《大渦の脈動》で排除され、ヒルパンプでライフは5。

いよいよ苦しくなったタカハシ。キャストされた《貴族の教主》はあまりに頼りなく、返しのオオクボの《包囲攻撃の司令官》がゲームを決めた。

タカハシ 0-2 オオクボ

敗れはしたものの、その独自のデッキ構築とサイドボーディングプランで大会にインパクトを残したタカハシ。2ゲームともマリガンに襲われたのが悔やまれるが、試合後すぐに観戦者とサイドボードの検討をするなど、その目は早くも次の試合を見据えていた。

一方、『Jund is Dead.』の声を跳ね返さんばかりの快進撃で、シングルエリミネーションを全勝で駆け抜けたオオクボは、

「《よろめく死体》と《豊穣の痕跡》が強かったですね」

と、活躍したカードについてコメントしてくれた。いずれも現在のメタゲームを踏まえた調整の賜物である。

Congratulation オオクボヒロノブ!

Garden City Convention 33rd Final coverage

GCC 33rd Japan Finals Gateway Tournament Round 2 Final coverage

エルドラージ覚醒がトーナメントリーガルになってわずか10日あまりのこの日のGCCは、年末に開催されるビッグイベント、Finalsの地区予選1byeをかけた大会でもある。新環境を制し、秋の国内トーナメントシーンでのアドバンテージを手にするのは果たしてどちらになるのか。

———-

GCC 33rd

Final Shohei Matsunami – Ryousuke Kumano

先に席に着いたマツナミのデッキは赤単スライに《荒廃稲妻/Blightning》をタッチした赤黒ブライトニング。サイドボードからの《破滅の刃/Doom
Blade》や《死の印/Deathmark》で苦手なクリーチャーへの対策を施している。

対するクマノのデッキは、最近の彼の代名詞とも言える赤白《司令官の頌歌/Marshal’s Anthem》デッキ
”コロンビアGAPPO”。エルドラージ覚醒からは《前兆の壁/Wall of Omens》が投入され、よりビートデッキへの耐性を強くしている。

日頃からGCCでマッチアップすることの多いという二人。試合前には

マツナミ「そろそろガッポ用のサイドとか採らないとダメかなー」

とのボヤきも。見知った顔同士ということで会話も弾む。

クマノ「事故とか格好悪いですよね」

カバレージを書く側としてもそう願いたいものである。

Game1

先手はクマノ。少し悩んだ末に初手をキープ。一方のマツナミは即マリガンし、マリガン後の6枚を小考の末キープ。

ファーストアクションはマツナミの2ターン目、《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》。クマノはこの攻撃を受け、ライフ17。

土地を置くだけの3ターンが続くクマノに対し、《地獄火花の精霊》を蘇生させてさらに打点を稼ぐマツナミ。フェッチランド起動も合わせてクマノのライフは13。

クマノの初動は4ターン目、《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》。兵士トークンを生産し、防御を固めターンを返す。

この死ににくいプレインズウォーカーばかりに構ってはいられないマツナミ、《遍歴の騎士、エルズペス》を無視して二枚目の《地獄火花の精霊》でプレイヤーを攻める。これを受けるクマノ、トランプルを考慮してブロックせず。終了前のフェッチの起動も合わせてクマノのライフは9。

守ってばかりでは勝てないクマノ、返すターンで兵士トークンに+3/+3修正を与えて攻撃。ライフに余裕のあるマツナミは手札の火力でこのアタッカーを除去することなくダメージを受ける。

5ターン目のマツナミ、土地を置くだけでターンを返す。墓地の《地獄火花の精霊》があるだけに訝しがりながらもクマノのターン、《警備隊長/Captain
of the Watch》をキャスト、兵士トークンをエルズペスで飛ばし、4点のダメージをマツナミへ。クマノの反撃体勢が整いつつある中、ターンエンド宣言を遮るようにマツナミ、《噴出の稲妻/Burst
Lightning》をキックしてプレイヤーに4点。これでクマノのライフは5と、射程圏内まで引きずり込まれる。

返すマツナミのターン、ランドセットから土地フルタップで盤面に叩き付けられたのはX=5の《地震/Earthquake》。

クマノ「アースクエイクはしょうがないなー」

マツナミ 1-0 クマノ

Sideboarding
お互いに時間いっぱい使ってのサイドボーディング。

マツナミ
in
4《破滅の刃/Doom Blade(M10)》
out
4《焼尽の猛火/Searing Blaze(WWK)》
的が少ない上陸火力を抜き、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》対策で確定除去を追加。

クマノ
in
2《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》
3《天界の粛清/Celestial Purge(M10)》
2《忘却の輪/Oblivion Ring(ALA)》
out
4《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》
2《司令官の頌歌》
1《遍歴の騎士、エルズペス》
赤単系に対して効果の薄い《審判の日》を全てアウト。蘇生生物対策と、サイドインされるであろう《魔力のとげ/Manabarbs》を見越しての追放系スペルをイン。

Game2

先手のクマノ、初手を見るや否や天を仰ぎ、マリガンを宣言。マツナミもマリガンし、両者6枚でスタート。

初動はGame1に続いてマツナミ。《ゴブリンの先達/Goblin
Guide》を走らせるが、能力で捲れた《天界の粛清》を見てなにやらボヤく。赤使いなら誰も見たくないスペルであろう。

2ターン目もアクションの無いクマノに対し、マツナミは2体目の《ゴブリンの先達》をキャスト。能力で《平地》が二枚捲れたところで当然のように一体に《天界の粛清》が撃たれる。1体のダメージが入り、クマノのライフは16。

クマノのファーストアクションは3ターン目の《忘却の輪》。《ゴブリンの先達》を追放し、とりあえずの盤面の脅威を消し去る。

しかしこの土地フルタップの隙を突いて攻めるのはマツナミ。フェッチランド起動からの《地獄の雷/Hell’s Thunder》が走りクマノのライフは12。

返すクマノ、《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》をキャストし、《竜髑髏の山頂/Dragonskull
Summit》を縛りマツナミの攻勢を抑えにかかる。

ここでマツナミ長考。相手のライフとリソースを計算しつつ、導き出したアクションは《地獄火花の精霊》キャストで《復讐のアジャニ》へアタック、アジャニの忠誠度は1。

行き着く間を得たクマノ、満を持して《悪斬の天使》を降臨させるが、続くクマノのターンの攻撃時に《稲妻/Lightning
Bolt》、《噴出の稲妻》の二枚を使ったマツナミの懸命の除去でライフを得ることなく退場する。

ならば、とクマノの次の手は《軍部政変/Martial Coup》X=3でトークンを生成。アジャニを守るブロッカーを盤面に送り込む。

アジャニが仕事をし始めるとたまらないのはマツナミ。《地獄火花の精霊》二枚目キャストでアジャニを攻める。これは兵士トークン1体で防がれアジャニの忠誠度は1。

盤面が落ち着いたところで攻めに出るクマノ、兵士トークン二体で攻撃し、さらに《永遠溢れの杯/Everflowing
Chalice》キッカー2からの《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》を戦線に追加。

苦しいマツナミ、墓地を含めダメージを慎重に計算した後、《地獄火花の精霊》を二体蘇生させ、1体をアジャニへ、1体をプレイヤーへと攻め立てる。本体への攻撃は通るも、アジャニはゴブリントークンで防がれ、忠誠度は1。

息切れの様相を呈してきたマツナミを尻目に、全軍攻撃を仕掛けるクマノ。そしてとどめと言わんばかりにキャストされる二体目の《包囲攻撃の司令官》。

ライフが11のマツナミは次のドローを確認して投了を宣言した。

マツナミ 1-1 クマノ

Sideboarding

マツナミ
in
4《魔力のとげ》
out
4《破滅の刃》

クマノはGame2から変更無し。

Game3

マツナミ「こえ~」

の弱気な声とともにマリガンを宣言。一方後手のクマノは即キープ。

苦笑いをしながらも6枚でキープしたマツナミ、初動は必勝パターンの《ゴブリンの先達》だが、攻撃で捲れたのは《悪斬の天使》。互いに違う意味の笑みを浮かべるが、

マツナミ「これでやることはっきりしたわ」

と、赤系デッキの最大のガンが戦場に出る前に勝負を決める意思を固める。

しかし、2ターン目のマツナミの《ゴブリンの先達》アタックはクマノに《山》を供給した後《稲妻》で捌かれ、続くターンの《地獄火花の精霊》は蘇生生物に対する満点回答の《天界の粛清》で追放。マツナミにとってはスムーズにダメージが通らない苦しい立ち上がりとなる。

4ターン目の《地獄火花の精霊》がやっとダメージを与えることに成功するが、返すターンに待ち受けていたのは《復讐のアジャニ》。クマノはこのプレインズウォーカーで土地を縛りつつ、1ターン目に見えた《悪斬の天使》をキャスト。

この天使はGame2のリプレイを見るかのように、次のターンの攻撃時に《稲妻/Lightning
Bolt》、《噴出の稲妻》の二枚で焼き払われるが、続くクマノのターンの《司令官の頌歌》キッカー1で墓地から舞い戻ると、既にリソースを消費しきったマツナミは次のドローを見て投了するのみであった。

マツナミ 1-2 クマノ

クマノ「引きが強かったですね」

同じデッキを長く使い、懸命に調整するプレイヤーには、ここぞの場面でデッキのトップが応えてくれる。「マジック運ゲー」と揶揄されることも少なくないが、時として運を超えた要素が、マジックの勝負の分かれ目になるということは否定できるものではないだろう。

この結果、Finals地区予選の1byeの権利はクマノの手にもたらされることとなった。Congratulation クマノ リョウスケ!

Worldwake GameDay Final coverage

GCC Worldwake GameDay Final

by Sato Kouhei

ゲームデイの決勝。

勝利することで賞金を得られるわけでも、より上位の大会への出場権を得られるわけでもない。
それでも多くのプレイヤーがこのゲームデイという大会に足を運ぶのは、普段遊んでいるショップであったり、いつもの草の根大会であったり、それぞれのコミュニティにおけるスタンダードの頂点という名誉のため。(一部、プロモーションカードのため。)

先に座ったオオクボの使用デッキは王道ジャンド。対するカナモリは赤白ウィニー”上陸ボロス”。

お互いに見知った仲ということもあって試合前は和やかな雰囲気。

オオクボ「先週から11連勝中なんですよ」

それを受けて、

カナモリ「宇宙(そら)の厳しさを教えてやるよ」

これがフラグとならないと良いが。

Game1
オオクボ「先手与えたくねー」

そんな祈りが通じたのか、ダイスの結果はオオクボ先手。

カナモリ「ギャラリーに弱いんでね」

対するカナモリはやや緊張気味か。

両者キープを宣言。

2ターン連続でタップインで土地を置くオオクボに対し、初動はカナモリの《板金鎧の土百足/Plated Geopede(ZEN)》。

オオクボの3ターン目、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech(ARB)》で迎え撃つが土地が止まる。

返すカナモリ、考えた末《湿地の干潟/Marsh Flats(ZEN)》をセットし、上陸後攻撃。オオクボはヒルでこれをブロック。フェッチ起動を警戒してパンプ能力は使わず、《朽ちゆくヒル》は墓地へ。

第二メインフェイズ、カナモリ。小考して《板金鎧の土百足》二体目をキャスト。

オオクボは《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit(M10)》を置いてターンを返す。

カナモリ、《沸騰する小湖/Scalding Tarn(ZEN)》を置いて二体上陸でアタック。《沸騰する小湖》の起動を見て《終止/Terminate(ARB)》を一体に打ち込むオオクボ。オオクボのライフは15。
カナモリの第二メイン、《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos(ALA)》をキャスト。《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker(ZEN)》と《先兵の精鋭/Elite Vanguard(M10)》をサーチしてターンを終了。攻め手を補充する。

攻撃に備えたいオオクボ、《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》をセット後即起動で森サーチ。《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》をキャストし、続唱は《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax(ALA)》。盤面を固めることに成功する。当然だがアタックにも行かない。

返すカナモリのターン、ここでカナモリ長考。ダメージ計算が物を言う上陸ボロス、ひとつのミスが命取りになるだけに慎重になる。
長考の結果は《コーの空漁師/Kor Skyfisher(ZEN)》キャスト。《沸騰する小湖》セット後起動から《ゴブリンの奇襲隊》をキックして《コーの空漁師》のみアタックでオオクボのライフ11に。

ライフが覚束なくなってきたオオクボ、《コーの空漁師》に《瀝青破/Bituminous Blast(ARB)》。続唱の《稲妻/Lightning Bolt(M10)》は《板金鎧の土百足》へ。二体のクリーチャーを除去することに成功。

カナモリ「うわーキツ」

まだまだ安心はできないオオクボ、クリーチャーを立ててターンを返す。

長引くと不利なだけに、早いところ攻め切りたいカナモリ、《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant(ALA)》をキャスト。+1能力で《イーオスのレインジャー》を飛ばし、6点のダメージを与え、オオクボのライフは5。いよいよ致死圏内だ。

返すオオクボ、《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》で《遍歴の騎士、エルズペス》を除去。これには

カナモリ「もってんのかーい」

の声が。このターンもアタックに行かず、守りを固める。

カナモリ、《先兵の精鋭》を盤面に追加するも、オオクボの生物の前に攻撃に行けない。

そこに追い討ちをかけるようにオオクボの場に《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》が登場。

これにはカナモリ、突破の手は無くターンを返す。

続くターン、オオクボはついに攻撃に出る。《芽吹くトリナクス》と《血編み髪のエルフ》で攻撃。ライフに余裕のあるカナモリはこれをスルーしてライフ12。

オオクボ、第二メインで《芽吹くトリナクス》をさらに二体戦場へ送り込んでさらに盤面を優位に。
このエンド前にカナモリ、《若き群れのドラゴン》本体を《流刑への道/Path to Exile(CON)》。

カナモリのターンは引いてきた《先兵の精鋭》をキャストするのみ。攻撃には行けないばかりか、このままでは逆転されてしまうためブロッカーとしての意味合いが強い。

完全に攻守が入れ替わったオオクボ、《怒り狂う山峡/Raging Ravine(WWK)》をクリーチャー化し、一体で攻撃。これをカナモリ、スルーしてライフは8。
第二メイン、オオクボ《朽ちゆくヒル》追加。

カナモリ、山セットから《ゴブリンの奇襲隊》をキック無しでキャスト。

オオクボ、ドラゴントークンと《芽吹くトリナクス》で攻撃。《芽吹くトリナクス》は《ゴブリンの奇襲隊》でブロックされるがカナモリのライフは4に。さらに追加される《若き群れのドラゴン》。これで勝負ありか。

しかし続くカナモリのトップデックは

《稲妻》!

ハンドに抱えていた《噴出の稲妻/Burst Lightning(ZEN)》と合わせてオオクボのライフは0に。

オオクボ「もっと殴りに行って良かったな」
カナモリ「そうだねー」

カナモリ1-0オオクボ

Sideboarding

カナモリ
in
4《天界の粛清/Celestial Purge(M10)》
4《危害のあり方/Harm’s Way(M10)》
1《イーオスのレインジャー》
1《遍歴の騎士、エルズペス》

out
3《流刑への道》
2《地震/Earthquake(M10)》
1《ゴブリンの先達/Goblin Guide(ZEN)》
4《噴出の稲妻/Burst Lightning(ZEN)》

相手にアドバンテージを与えないリムーブ系除去と、火力回避になる《危害のあり方》に加え、手札破壊に耐性がつく《イーオスのレインジャー》、ブロッカーを乗り越える《遍歴の騎士、エルズペス》。

オオクボ
in
3《ジャンドの魔除け/Jund Charm(ALA)》

out
1《朽ちゆくヒル》
1《芽吹くトリナクス》
1《大渦の脈動》

軽いインスタント全体除去を投入。

早々にサイドボーディングを終えるオオクボに対し、時間いっぱいまでサイド交換を行うカナモリ。

Game2
先手オオクボはキープ、カナモリは即マリガン宣言し、手早くシャッフル。

マリガン後のハンドを見て眉間に皺を寄せるカナモリ。考えた結果キープを宣言。上陸ボロス、プレイも大事だがキープ基準も物凄く大事な要素。

後手1ターン目、カナモリの初動は《ゴブリンの先達》。即攻撃、能力で捲れるのは《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(M10)》。

オオクボは沼→《新緑の地下墓地》と2ターン連続で土地をセットするのみ。

カナモリの2ターン目、《ゴブリンの先達》で攻撃(めくれたのは《終止》)でオオクボのライフは16。
第二メインでカナモリ、《板金鎧の土百足》をキャスト。土地が欲しいオオクボはライブラリートップをリフレッシュすべくエンド前に《新緑の地下墓地》を起動。

しかしオオクボの3ターン目、土地が止まってしまい、ターンを返すのみ。

相手の土地事故などお構い無し、と快調にリズムを刻むカナモリ。《湿地の干潟》セット、起動で《板金鎧の土百足》が二度上陸。《ゴブリンの先達》も合わせて7点のダメージ、オオクボのライフは8。
さらに攻勢に出るカナモリは、第二メインに《コーの空漁師》を追加(平地戻す)。

オオクボ、土地を求めてドローするも、引くことが出来ずターンを返すのみ。

そして、返すカナモリのランドセットは無情にも《沸騰する小湖》。

カナモリ2-0オオクボ

オオクボ「《ジャンドの魔除け》あったんだけどなー」

赤マナの出ないハンドをキープしてしまったことを後悔している様子だが、ここまで1日やり切った感の方が強いようだ。

勝ったカナモリにも、スイスラウンドから合わせて9回戦を戦い抜いた疲労感が伺える。

的確なプレイを続け、それにデッキが引きの強さをもたらす理想的な相乗効果を見せつけたカナモリ。

Congratulation カナモリ ユウスケ!

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